NFTアートについて解説

はじめに

 NFTアートは仮想通貨で用いられているブロックチェーン技術を利用してデータの改ざんができない仕組みがあります。そのため伝統的な絵画や彫刻などと同じように、唯一無二の価値を持ちます。

 ブロックチェーン技術によって、アートの最初の所有者や、所有者歴に関する情報を全て記録・確認することができるため、実物のアート作品にチップを埋め込むことで履歴管理が簡単にできるようになります。さらに転売の度に作者にもペイされる仕組みができたためアーティストを支える仕組みとなっています。

 新しいアートのかたちなので初めは抵抗があるかもしれません。まずはNFTアート作品を作ってみるのも良いかも知れません。

NFTアートの作り方

 自身でペイントツールを使って作る場合、Illustrator、Photoshopを使い、JPEG形式の画像を作ります。自身で描いた作品をデジタル化してアップロードすることも可能です。

 ドット絵であれば、スマホの無料アプリでも作れます。例えば8bit Painter

 NFTアートの作品については、デジタルアートや音楽、映像、画像などであれば何でも構いません(著作権に侵害する作品を除く)。

 制作会社やクラウドソーシングに外注してNFTアート・デジタルアート作品を作るのも方法の一つです。

 クラウドソーシングサイトとは、ライティングや動画編集・デザインなど幅広い分野の依頼や受注ができるプラットフォームで、主に副業で仕事を受注したい方や、仕事を外注したい方が利用します。

digital art

NFTアートとは

 そもそもNFTとは 「Non-Fungible Token (代替不可能なトークン)」を略したものです。 

 NFTでは、仮想通貨で用いられているブロックチェーン技術を利用してデータの改ざんができない仕組みを実現しています。

 NFTの技術をデジタルアートに活かしたものが、NFTアートです。 

 NFTアートはデータの改ざんが不可能であるため伝統的な絵画や彫刻などと同じように、唯一無二のデジタルアートとしての価値を持ちます。

 デジタルアートとは、 「PCやタブレットなどのデジタルデバイスを使って作られたアート」のことで、イラストや絵画、動画、 ゲーム、音楽など幅広いジャンルで作品が展開されています。

 ブロックチェーン技術によって、アートの最初の所有者は誰か、 またそのアートの所有者歴に関する情報を全て記録・確認することができるようなりました。また転売の度に作者にもペイされる仕組みができました。この技術で、実物の作品にチップを埋め込むことで正確な履歴をとることができるでしょう。

NFTアート作品

「Everydays The First 5000 Days」 

 Beeple(ビープル)の「Everydays The First 5000 Days」 は作品は13年半の歳月をかけて制作されたスケッチを集めてコラージュしたもので、2021年3月11日に終了したオークションでは約6900万ドル (約75億円) の値をつけ、話題を

呼びました。

 この金額は、 NFTアート作品としては市場最高

額だと言われています。

CryptoPunks (クリプトパンク) 

 世界初で最古のNFTアート。

 ラルバ・ラボ社により2017年6月から始まったアートプロジェクト。NFTアートの最初のきっかけを創出。

 シンプルな24×24ピクセルで構成されたゾンビを基調としながらAIにより無作為に生成された。1万のデジタルアート・コレクション。1つ1つの所有権がイーサリアムブロックチェーンに記録されている。

 キャラクターの一つが2021年1月8000万円で取り引きされたことで世界中で話題になる。

 9枚のCryptoPunksが2021年5月11日に約1,700万ドル(約18億5,000万円)で落札。

 8月にはVISAがNFT購入したことがニュースとなる。

Hashmarks

 スイスに本社のあるスームクイックラボのプロジェクトは2021年1月28日にデジタルアートのプロジェクトとしてスタートし、開始からわずか1週間で約900万ドル(約9億円)という巨額の売上を記録したということで注目を集めました。

 8ヶ月もの準備期間を経て、世界の70名以上のアーティストが参加するチームによって作成されました。1万6384体のマスクに個性を与えたアート。アーティストの1人はマスクの発想はバスキアの影響を受けたと語る。

 5つの特徴的なパーツを組み合わせ一つのキャラクターアートとして描かれる。保有者には毎日10NCTトークンが配布される。NCTトークンを一定数持つとハッシュマスクスの名前を変更できる。名前を変更したハッシュマスクスほど価値が上がります。

Eminom(エミネム)のアクションフィギュアコレクション

 エミネムは現地時間4月24日から 2021年4月25日にNifty Gatewayで開催された『Shady Con』に初のデジタル・コレクションを出品した。最終的に約178万ドル (約1億9400万円)で落札されました。

 コレクションには、 エミネムのミュージックビデオに登場するキャラクターのアクション・フィギュアやエミネム作品のオリジナルのインストゥルメンタル・ビートが含まれていた。

EtherRock

 2021年8月には、岩の絵であるEtherRockとい

うNFTアートに高額な価格がついて話題となりま

した。

 「EtherRock」は、岩をテーマにしたjpeg画像のNFTシリーズ 。2017年より100個限定で販売されており、 ブロック上では最古のNFTと言われています。

 100個の岩それぞれの色が少し変わっている。

エメラルドロックといった派生版にファンは盛り上がりを見せている。

 BAYC (Bored Ape Yacht Club)

 Bored Ape Yacht Club(BAYC)は、Yuga Labs(ヨガラボ) によって作成された 。

 類人猿をモチーフにして描かれており、 イーサリアムブロックチェーン共通のNFT企画「ERC-

721トークン」 として発行されています。

 アート作品集は、 1万個ものBored Ape Yacht

Clubが集められており、 パーツの組み合わせ次第

で表情、 形、服装が変わるなどそれぞれに個性が

あります。

 壁画アーティストのスコット・マーテフィン氏や、有名なNFTコンサルタントがメンバーとなって発足されたプロジェクトのため注目を集めました。

 2021年4月の販売当初は0.08ETHほどの安価でしたが 40ETH ~50ETHほどの高値で売買されるなど、現在に至るまで大きな盛り上がりを見せています。

Meebits

 Meebitsは、メタバース (仮想空間) で使えるNFTの3Dキャラクターです。

 大人気の Cruptopunks (クリプトパンクス) を生み出した Larva Labs社が発足したプロジェクトという事で、大きな注目を集めています。

 メタバースやNFTゲーム内で購入したキャラクターを使用できるほか、 コレクションや第三者への二次販売といった様々な活用方法があります。発行数が少ないものは希少価値が高く、販売価格が高額になる傾向です。

NFTイラストの売り方

 自身のNFTアートをOpenSeaにログインして作品をアップロードしましょう。

NFTアートの売り方には以下の4つがあります。

  • 固定額販売
  • オークション
  • ダッチオークション
  • プライベートセール

固定額販売

 固定額販売とは、最初に設定した価格でNFTを販売する方法です。

オークション

 人気のあるNFTで、購入希望者が多い場合はオークション形式でNFTを販売できます。

 購入希望者のうち、販売期間終了までに一番高い金額を提示した買い手がNFTを購入できます。

 最低落札価格を設定できます。最低落札価格を設定すると、設定した金額より高い金額が提示されないと、NFTを販売する必要がありません。

ダッチオークション

 ダッチオークションとは、時間がたつに連れて徐々に価格が下がっていく販売方法です。

 通常のオークション形式と違い、入札が入った時点で取引が成立するので、価格設定がよければ販売するまでにかかる時間が早いのが特徴です。

プライベートセール

 特定の相手にNFTを販売したい場合は、プライベートセールを選択することもできます。

NFTアートの始め方  

NFTアートの始め方には以下の手順を踏みます。

  • 仮想通貨の購入と口座開設
  • ウォレットの作成
  • 仮想通貨をウォレットに移す
  • NFTマーケットプレイスとウォレットを連携させる
  • NFTマーケットプレイスに登録する

仮想通貨の購入と口座開設

 まずはNFTのアート・イラストを販売するのに必要な仮想通貨の口座を開設します。

 NFTは仮想通貨で取引されます。

 口座を開設しなければならないのは、ガス代と呼ばれるネットワークの維持費を支払う必要があるためです。

 イーサリアムの利用登録時やNFT購入時などにガス代が発生します。

 口座開設は、仮想通貨の取引所で行いましょう。コインチェックやビットフライヤーなどです。

 口座開設が終わったら、銀行口座から仮想通貨の口座に送金しましょう。

 口座への着金を確認したら、仮想通貨を購入します。仮想通貨のイーサリアム(Ethereum)イーサ(ETH)を購入しましょう。

ウォレットの作成

 ウォレットは仮想通貨の送金や受取に欠かせません。

 ウォレットには、メタマスク(MetaMask)を使用します。

  MetaMaskとは、ネット上で利用できるイーサリアム系の仮想通貨ウォレットです。

  MetaMaskを使うことで、簡単に仮想通貨の送金や受け取りが可能になります。

仮想通貨をウォレットに移す

  ウォレットを作成したら、購入しておいた仮想通貨を仮想通貨の取引所の口座からメタマスクに送金しましょう。

NFTマーケットプレイスとウォレットを連携させる

 NFTマーケットプレイスでアカウントを登録します。

 有名なのはオープンシー(OpenSea)です。オープンシーのアカウント登録を終えたら、仮想通貨を保管しているウォレットと連携しましょう。

 オープンシーの手数料は、トランザクション(ネットワーク上の処理)ごとに2.5%が徴収されます。

 オープンシーとウォレットの連携が終わると、ウォレット経由でオープンシーにログインできるようになります。

NFTマーケットプレイスに出品する

 以上でOpenSeaの登録が完了したので、NFTの購入と販売ができるようになりました。

 自分のデジタルアート・イラストをオープンシーにログインしてアップロードしましょう。

まとめ

 ドット絵のNFTアート作品なら絵が不得意な方でもスマホで簡単に作成することが可能です。

 アナログで描いた絵や写真をNFTアートにすることもできます。

 クラウドソーシングサイトに依頼してNFTアートを作成することもできます。

 デジタルアートや音楽、映像、画像をオープンシーなどのNFTマーケットプレイスにアップロードすることで簡単にNFTアート作品を作ることが可能です。

 アートの新しいかたちに好奇心のある人は是非チャレンジしてみて下さい。

 アナログで絵を売る方法についてはこちら

 


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