もくじ
はじめに
ポスターは、広告・宣伝するために写真や文章などでデザインされており、不特定多数の人が目を2〜3秒でキャッチし、視覚的に宣伝します。
様々な場所で魅力的な絵が人々の足を止め、その人の行動を決定します。それは小説の扉絵だったり、CDのポスターだったり、映画のポスターだったりします。
私の場合、特に印象的だった絵やポスターを3つ紹介します。一つは最近ではスティーブン・キングの異能機関の表紙を描かれた藤田新策さんの絵です。一つはタワーレコードのポスターで緒川たまきさんを撮影された平間 至さんの写真、一つはストレンジャーシングスのポスターを描かれたカイル・ランバート(Kyle Lambert)さんの絵です。
美しいポスター、それは物語の匂いを伝えるパフュームのようでもあります。
平間 至
タワーレコードno music no lifeの、BIKKE(TOKYO NO.1 SOUL SET) & 緒川たまき(1998年3月)のポスターを見た時、和の雰囲気と静けさと美しさに感動しました。
写真家の平間 至(ひらま いたる)は、タワーレコードNO MUSIC、NO LIFE. の写真を1996年から現在に至るまで担当されています。躍動感、音楽が伝わるような写真が特徴で多くのミュージシャン撮影を手掛けられています。
平間写真館TOKYOを運営されており、記念写真など撮影してもらえます。
宮城県塩竈市出身。日本大学芸術学部写真学科を卒業後、写真家・伊島薫に師事。1990年、フリーランスの写真家として独立。ライフワークとしてダンサーの田中泯の〈場踊り〉シリーズを撮り続けている。
2006年よりゼラチンシルバーセッションに参加、2008年より「塩竈フォトフェスティバル」を企画・プロデュース。
2009年から2017年までレンタル暗室&ギャラリー「PIPPO」をオープン。
2012年に塩竈にて、「GAMA ROCK」を立ち上げる。
2015年に東京・三宿に平間写真館TOKYOをオープン。
藤田 新策
藤田 新策(ふじた しんさく、1956年5月22日 – )は、国内外の小説のカバーを1000冊以上描いてきたイラストレーター。
静岡県出身。武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科卒。1980年代より活動を開始する。
藤田さんの描いた小説のカバーを見かけると、自分のための物語がそこで待っているような気になります。
初めて藤田さんのイラストを見たのはロバート・R・マキャモンの少年時代の小説カバーでした。見た時に、素敵な世界だな、このイラストの世界を旅してみたいな、と思いました。増水した川に残された巨大生物の牙や、年配の女教師の腐敗と死の甘い匂いの花など、どんなイラストになるかを想像しながら読みました。
http://www.shinsakufujita.com/
Kyle Lambert
カイル・ランバートは、当初、Apple iPadで撮影した有名人のポートレートでオンラインで注目を集めました。
2016年には、Netflixオリジナルシリーズ「ストレンジャー・シングス 未知の世界」のクラシックなイラスト入りポスターの制作を依頼されました。
彼はデザインエージェンシーと協力して、80 年代の手描きの映画ポスターの時代のアートワークを制作しました。
ハリーポッターのポスターを描いたドリュー・ストルーザン、マイ・フェア・レディのポスターを描いたボブ・ピーク、E.T.のポスターを描いたジョン・アルヴィン、チャイナタウンのポスターを描いたリチャード・アムセルといった伝説的なポスターアーティストのお気に入りのポスターを研究しました。
その後、デジタルツールを使って伝統的な絵の具を作る方法を試しました。
彼はスタッフと協力して、1 枚の画像でストーリーを伝える最善の方法とアイデアを模索しました。
iPad ProのProcreateアプリを使用して、下絵を描き、ポスターの基本色を決定しました。次に、これらのレイヤーをAdobe Photoshopにエクスポートし、高い解像度でアートワークの詳細を描きました。そして見事に80年代風の、冒険や未知の雰囲気漂う、魅力的な作品を完成させました。
ポスターの歴史
1440年、現在の商業印刷や出版物に使われている印刷機と原理は変わらないプレス印刷機がヨハネス・グーテンベルク(Johannes Gutengerg)により実用化された。
19世紀中頃、1880年のフランスで現代的なポスターの歴史が始まりました。
印刷技術の向上や低コスト化や、フランスなどにおける政府の公共機関の検閲解除により、広告業者によって大量生産のポスターが販売されるようになりました。
江戸時代の日本には、現代のチラシや折り込み広告にあたる「引札」や「絵びら」という、多色刷り木版印刷の手法が用いられていました。
引き札
一、二色で広告文のあるものから、鮮やかな絵とともに、商品名、広告文、などが書いてある。
絵ビラ
開店や正月用、年末年始のあいさつ代わりに配られた。
おわりに
ポスターは現代にもっとも人々の身近にある芸術といえます。
ポスターはいつからこの世界にあるのか?ポスターが現在の形になったのは19世紀の半ばです。
日本では江戸時代に現代のチラシにあたる「引札」や「絵びら」がありました。当時の人々でそれらを保存しておこうと考える人はほとんどいなかったと考えられますが、現在では国立東京博物館に所属されていたりします。
ポスターは壁に貼り付けるよりもフレームに入れたほうが迫力があります。美しさ、存在感が引き立ちます。薄い紙から、一枚の絵のような存在感に変わります。ストレンジャーシングスのポスターをフレームに入れて飾ると、自宅が映画館になったかのような華やかさがあります。
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